圧入技術講習会

技術講習会・現場見学会トピック

名古屋市山崎川-900ハット形鋼矢板による二重締切工法(平成27年1月27日開催)

1月27日(火)に、協会員の株式会社国見重機工業様との協働による、技術講習会・現場見学会を開催しました。


名古屋市山崎川-現場見学会

現場見学会では活発な質疑が交わされました

名古屋市を流れる山崎川では、洪水や高潮などによる災害を防止するため継続的に河川改修工事が行われています。このたび、河川堤防や排水施設の耐震化を目的として900ハット形鋼矢板による二重締切工法が採用・発注されました。

大地震が発生すると液状化によって地盤が沈下し堤防が崩れてしまいます。これでは津波などから街を守ることができません。しかし、鋼矢板二重締切工法は堤防の地盤を拘束するため、大地震が起きても液状化を抑制し、堤防の原形を保ちます。さらに、大地震の後に津波が襲ってきても破堤を防ぎます。当現場に用いられた900ハット形鋼矢板は、鋼材重量を低減できるという経済的な特長があります。また、有効幅が広いので施工枚数が少なく施工費を低減できます。全国圧入協会では、これら環境性・安全性・急速性・経済性・文化性を満たした鋼矢板二重締切工法を推進する目的で、CPD認定の技術講習会・現場見学会を開催しました。当日は設計コンサルタントなど建設業界の関係者21名が参加しました。

〔工事概要〕 発注者 :名古屋市南土木事務所
 工事名 :広域河川山崎川改修工事(25 道徳、26 道徳)
 請負者 :不動テトラ・二友特別共同企業体
 圧入施工会社 :株式会社国見重機工業(全国圧入協会員)
 鋼矢板 :900ハット形鋼矢板 25H型 L=10.0m~11.0m 368枚
      広幅型鋼矢板 IVw 型 L=15.0m~16.0m 514枚


名古屋市山崎川-技術講習会

技術講習では映像などで分かりやすく解説

当日は圧入工法や各工法バリエーションについて全般的に講習しました。特に、鋼矢板二重締切工法は従来工法との比較や東日本大震災でも機能を維持した実績などを詳しく解説しました。その後、見学会を実施。現場では質疑応答が活発に交わされ、参加者からは鋼矢板二重締切工法に対する賞賛の声も聞かれ、防災技術に優れた圧入工法の理解を深める機会となりました。


防災技術に優れた圧入工法の技術講習会・現場見学会へ、ぜひご参加ください。

山形県最上郡-最上川中流清水下流地区堤防強化工事(平成26年10月28日開催)

10月28日(火)に、協会員の株式会社新庄・鈴木・柴田組様との協働による、技術講習会・現場見学会を開催しました。


山形県最上郡-現場見学会

雨の中、熱心に現場見学をする参加者の皆さん

最上川は地盤の透水性が高く、洪水時に河川水の浸透などによる堤防決壊の恐れがあることから、継続的に堤防機能の強化工事が行われています。最上川中流部でも堤防基礎地盤の浸透防止対策として鋼矢板工法が採用され、硬質地盤クリア工法による900ハット形鋼矢板が施工されています。

900ハット形鋼矢板は、600mm幅の広幅形鋼矢板に比べ、有効幅が900mm幅なので施工枚数が少なく施工費を低減できます。また、大断面でU形鋼矢板のように継手効率による断面性能の低減が不要であるため、鋼材重量を低減できるという経済的な特長があります。

当現場の土質は最大礫径がφ95mmの玉石混じりの砂礫層で、最大N値が250。この地盤を解決する硬質地盤クリア工法に、900ハット形鋼矢板を組み合わせることで、さらに環境性・安全性・急速性・経済性・文化性に優れます。JPAではこの優位性を普及させる目的で、CPD認定の技術講習会・現場見学会を開催しました。当日は山形県、秋田県、宮城県から発注者・設計コンサルタントなど総勢38名が参加しました。

〔工事概要〕 発注者 :国土交通省 東北地方整備局 新庄河川事務所
 工事名 :平成26年度 最上川中流清水下流地区堤防強化工事
 元請・圧入施工会社名 :株式会社新庄・鈴木・柴田組(当協会員)
 工法名 :硬質地盤クリア工法 900ハット形鋼矢板 25H型 L=14.5m


山形県最上郡-技術講習会

現場見学の前に行われた技術講習

当日は圧入原理・各工法の特徴を全般的に解説。硬質地盤クリア工法については、開発の背景から地盤の適用範囲、施工手順、施工実績などを詳しく講習しました。その後、現場見学を実施。工法・鋼矢板に関する質疑応答が活発に交わされ、参加者は当現場における圧入工法の効果を実感していました。圧入工法は、防災技術として優位性の高いことが着実に浸透しています。


防災技術に優れた圧入工法の技術講習会・現場見学会へ、ぜひご参加ください。