「圧入工」が登録基幹技能者として国土交通省より認証
1975年に一号機が開発された油圧式杭圧入引抜機。「圧入工」は、打撃や振動によって杭を打ち込むのではなく、油圧式杭圧入引抜機を操作して既に地中に打ち込まれた施工済みの杭をつかみ、その引抜抵抗力を利用して次の杭を油圧の力で静的に地中に貫入させる施工方法です。
このたび、「圧入工」が国土交通省より建設業法施行規則にもとづく登録基幹技能者講習として4月19日付で認証(登録)されました。講習実施機関は、(一社)全国圧入協会(本部:東京都港区、会長:中岡智信)です。
登録基幹技能者は、熟達した作業能力、豊富な知識、現場を効率的にまとめるマネジメント能力を備えた技能者を認定する資格制度で、受講修了者は主任技術者要件を満たす者と認められ、建設キャリアアップシステム(CCUS)の最高位ランク(ゴールドカード)に位置づけられます。協会は本年度中に講習を始め、今後10年間で1,600人の「登録圧入工基幹技能者」の誕生を目指します。これにより、圧入技能者の人材育成並びにさらなる社会的地位の向上が期待されます。
■ 受講資格
以下の3つの条件を全て満たしていることが必要です。
- (1)
- 建設業法第二条第一項の別表の上欄に掲げる建設工事の種類「とび・土工・コンクリート工事」の建設工事の内容「くい打ち、くい抜き及び場所打ぐいを行う工事」に10年以上の実務経験を有し、かつそのうち3年以上の職長経験があること。(実務経験年数および職長経験年数について事業主の証明があること)
- (2)
- 職長・安全衛生責任者教育を修了していること
- (3)
- 熟達した作業能力を証する以下の(ア)から(オ)のいずれかに該当する者
- (ア)
- 圧入施工技士1級または2級
- (イ)
- 1級または2級施工管理技士(土木・建築)
- (ウ)
- 1級または2級建設機械施工管理技士
- (エ)
- 『玉掛け技能講習・ガス溶接技能講習・アーク溶接特別教育』をいずれも修了し、かつ、『杭圧入引抜機特別教育・車両系建設機械(整地)運転技能講習・車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習・小型移動式クレーン運転技能講習』のうち2以上の講習または教育を修了した者
- (オ)
- 『杭圧入引抜機特別教育・車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習』をいずれも修了し、かつ、『移動式クレーン運転士・クレーン運転士』のうち1以上の免許を取得した者