圧入Q&A

第6回 圧入Q&A 解答

第6回 圧入Q&A(初級編) / 土木学会誌 2012年2月号掲載  

Q.
ノンステージング工法は、仮設構台がいらないそうですがどんな場所でも施工できるの?


A.
圧入機器が自走できる支持力のある圧入杭連続壁が構築できれば、どのような場所でも施工が可能です。

ノンステージング工法は、専用のGRBシステム機器を用い、水上や傾斜地、不整地など不安定な施工場所でも、仮設構台などの仮設工事を必要とせず、杭の搬送・建て込み・圧入の一連の作業を杭上だけで行うシステム工法です。機械幅があれば施工可能な省スペース施工で、都市部の狭隘な場所でも施工を行えます。

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【GRBシステム】 【水上施工の事例】 【傾斜地施工の事例】
【狭隘地施工の事例】 【初期作業ヤードについて】




【GRBシステム】

圧入機サイレントパイラーは、地中に押し込まれて地球と一体化した完成杭をつかんで反力とし、その完成杭の上だけで圧入を完了させます。GRBシステムは、この完成杭から反力を得る圧入原理を応用した施工システムで、杭の搬送・建て込み・圧入の全工程を、杭の上だけで完結させることができます。

GRBシステム

圧入杭を地中に押し込む圧入機本体を先頭に、油圧動力源であるパワーユニットとそれを移動させるユニットランナー、杭を建て込むクランプクレーン、作業基地から杭を搬送するパイルランナーで構成されます。





【水上施工の事例】
護岸整備工事(東京都、広幅型鋼矢板) 河川改修工事(神奈川県、鋼矢板ⅤL・ⅥL型) 河川改修工事(神奈川県、鋼矢板ⅤL・ⅥL型)
道路擁壁兼用護岸築造工事(愛知県、鋼管矢板φ1100) 河川改修工事(東京都、鋼管杭φ1000) 橋梁架替工事(東京都、鋼管矢板φ800)




【傾斜地施工の事例】
道路擁壁保護工事(アメリカ、Z形鋼矢板PZ22) 歩道改修工事(イギリス、U形鋼矢板LX32) 鉄道盛土耐震補強工事(埼玉県、広幅型鋼矢板Ⅲw・Ⅳw型)




【狭隘地施工の事例】
水路改修工事(北海道、ゼロ矢板) 水路改修工事(福岡県、ゼロ矢板) 河川護床整備工事(神奈川県、鋼矢板Ⅲ型)




【初期作業ヤードについて】

ノンステージング工法では、資機材搬入・荷下し・機械設置・初期圧入等の一連の作業を行う初期作業ヤードが別途必要です。(初期作業ヤードの大きさは機種によって異なりますので、当協会までお問い合わせください) 機械撤去は、端部まで施工した後、機械を後退自走させて初期作業ヤードにて行えるため、必ずしも作業終点に撤去作業ヤードを構える必要はありません。