防災・災害対策事例 橋梁
橋脚補強東京都墨田区
軟弱地盤で水深の深い河川に架設されている、木根川橋の橋脚耐震補強工事における圧入工法の施工例です。
■課題と解決策(適用技術)
水深が深くて軟弱地盤のため、掘削時には一重の仮設鋼矢板締切壁では耐力不足となります。桁下で鋼矢板二重壁や鋼管矢板連続壁構築では、工期が長く工費費も増大することから、「コンビジャイロ工法」が採用されました。
コンビジャイロ工法は、止水性の高い900ハット形鋼矢板と高剛性の鋼管杭による組み合せ壁体であり、1台の圧入機でハット形鋼矢板と鋼管杭を施工でき、工期短縮と工費削減が図られます。
橋脚基礎の補強北海道 沙流郡 平取町
2003年8月に発生した台風10号と、同年9月に発生した十勝沖地震の影響で、基礎部が先掘され傾斜した橋脚の補強工事において、既設ケーソン基礎を補強する鋼管矢板井筒基礎を圧入施工した事例です。
■課題と解決策(適用技術)
鋼管矢板井筒基礎の構築においては、換算最大N値で1500の礫岩を含む地盤に対応でき、河川内作業にて排土を極力減らしながら限られた空頭制限下で施工を行う必要があり、先端ビット付の鋼管杭を回転切削圧入することで、排土を抑制し硬質地盤へ施工が可能な「ジャイロプレス工法」が採用されました。
橋脚の補修と耐震補強新潟県 北魚沼郡 川口町
2004年10月に発生した新潟県中越地震で被害を受けた、鉄道橋梁の復旧工事における圧入工法の施工例です。損傷した橋脚の補修にあわせ耐震補強工事を実施。既設橋脚の周囲に直線形鋼矢板による圧入杭連続壁を構築し、両者を一体化させることで補強「直線形鋼矢板巻き立て耐震補強工法」を実施しています。
■課題と解決策(適用技術)
補強工事を早期に完了させる必要があるなか、仮締切りと補強本体構造を兼ねる直線形鋼矢板を、コンパクトな圧入機によって施工することで、大規模な仮設工が不要となり工期の短縮が図られました。打設された鋼矢板内部の土砂は撤去され、コンクリートを充填し一体化させることで、既設橋脚のせん断耐力および変形性能の向上が図られています。