防災技術
防災・災害対策事例 その他
地盤陥没への緊急対策アメリカ オーランド
2002年6月にオーランド市で発生した、大規模な地盤陥没(直径46m、深さ18m)への緊急対策工事における圧入工法の施工例です。住宅の防護工として、陥没場所と住宅との間に強度の高い鋼管矢板連続壁を圧入施工にて緊急構築しました。
■課題と解決策(適用技術)
雨季とも重なり、大型重機や振動工法では更なる崩壊の危険性があるなか、完成杭の上だけを作業基盤とし、油圧による静荷重を用い周辺地盤に影響を与えない圧入工法が採用されました。その後、陥没場所は人口池として整備活用され、住民に親しまれています。
狭隘地における水路改修北海道 北斗市
2006年10月に渡島半島で発生した爆弾低気圧による大雨で被害を受けた水路の改修工事で、護岸壁を圧入施工した事例です。
■課題と解決策(適用技術)
住宅に挟まれ重機が侵入できない狭隘な施工環境のため、機械幅分の工事領域で、杭の搬送・建て込み・圧入の全工程を完了する「GRBシステム」が採用されました。水路壁を兼ねる土留壁には、境界線や隣接する構造物との隙間をゼロの状態で設置可能で、敷地面積を最大限に活用できるゼロ矢板が採用され、専用圧入機により圧入施工しました。
地盤沈下対策で応力遮断壁を構築熊本県 熊本市
軟弱地盤上での築堤にともなう住宅地を含む周辺地盤の沈下を防ぐため、応力遮断壁として新設堤防の近傍に長尺鋼矢板を圧入施工した事例です。
■課題と解決策(適用技術)
応力遮断壁としては深層混合処理工法などの改良柱体が用いられますが、一般に工費が高く広い施工スペースを必要とするうえ、改良時のセメントによる地下水汚染などの恐れがあることから、広幅型鋼矢板を用いた応力遮断壁の構築が採用されました。民家に近接する軟弱地盤という作業環境から、油圧による静荷重を用い周辺環境に振動による影響を与えない圧入工法が採用されました。