圧入Q&A
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第13回 圧入Q&A 解答
第13回 圧入Q&A(初級編) / 地盤工学会誌 2012年11月号掲載
- A.
- 通常、N値が50以下の地盤では、ウォータージェット併用で圧入します。
しかし、施工環境によりウォータージェットが使えない場所があります。
例として
1.環境保護地域に隣接し、処理しても排水を流せない
2.河川や水路などの排水場所が遠く、泥水処理が困難
3.鉄道敷内に杭を施工したいが、ウォータ―ジェット併用では影響が懸念される
4.重要構造物が近接しているため、影響を最小限にしたい
5.ウォータージェットの給水源の確保が困難
このような施工環境では、N値が50以下でも硬質地盤クリア工法が採用となります。
また、プラント設置費や泥水処理費用とのコスト比較において、硬質地盤クリア工法が優位になる場合があります。
【採用事例】
■ 環境保護地域に隣接した事例
環境保護地域に隣接した海岸護岸改良工事での施工事例です。水質や既設護岸への影響を最小限に抑えつつ砂礫層へ杭を圧入しました。
■ 鉄道敷内での事例
鉄道盛土の耐震補強で土留擁壁を構築した事例です。軌道に影響を与えず硬質な地盤に杭を圧入しました。
■ 水路改修での事例
用水路を改修するための土留擁壁を構築した事例です。堤体への影響や、近接する河川への濁水流出を抑制できる硬質地盤クリア工法が採用されました。
■ 構造物に隣接した事例
崩落した法面を復旧するための土留擁壁を構築した事例です。法面の更なる崩落を防ぎながら、隣接する施設に騒音や振動を与えず杭施工を行う必要があり、硬質地盤クリア工法が採用されました。