圧入Q&A

第41回 圧入Q&A 解答

第41回 圧入Q&A / 地盤工学会誌 2018年9月号掲載

Q.
既設逆T擁壁の背面側に、鋼管杭の連続壁を構築して道路拡幅を行いたいが、フーチング部が干渉します。どのようにしますか?


A.
ジャイロプレス工法を採用することで施工が可能です。ジャイロプレス工法は、先端リングビット付き鋼管杭を「回転切削圧入」することにより、鉄筋コンクリートのフーチングがあっても、連続壁を構築することが可能です。

◆ジャイロプレス工法のメカニズム

ジャイロプレス工法のメカニズム ジャイロプレス工法のメカニズム2


ジャイロプレス工法のメカニズム3 ジャイロプレス工法のメカニズム4



◆施工実例① 既設逆T道路擁壁への施工(神奈川県鎌倉市)

既設逆T道路擁壁への施工 既設逆T道路擁壁への施工2

観光地で有名な七里ガ浜海岸沿いの国道134号線道路擁壁改築工事。交通量の多い場所でも、車や江ノ島電車などに支障をきたさず、また浜辺を工事ヤードとして占有することなく、既設逆T道路擁壁(D25鉄筋あり)の同じ位置に強固な道路擁壁を構築した。


既設逆T道路擁壁への施工3 既設逆T道路擁壁への施工4



◆施工実例② 既設橋台への施工(東京都中野区)

既設橋台への施工 既設橋台への施工2

妙正寺川改修工事に伴う橋梁の架け替え工事。既設の鉄筋コンクリート橋台(厚さ4.5m)をそのまま貫通させる必要があったため、ビットを多く取り付けた先行削孔杭を使用して圧入時間を短縮した。削孔後は先行削孔杭を引き抜き、本杭を回転圧入。